WORK FOR にっぽん(旧(WORK FOR 東北) - ともに働く。ともに育つ。

日本財団

社会課題を解決する企業となるために 必要な経験がそこにある アサヒグループホールディングス株式会社 CSR部門マネジャー 松沼 彩子 氏 アサヒビール株式会社 人事部 担当課長 門永 淳 氏

東松島市への人材派遣に至る経緯を教えてください。

松沼 アサヒグループでは震災直後から、ボランティア派遣などの支援を行ってきました。震災から1年がたつころ、がれき撤去等の分かり易いボランティア作業が収束していく中で、改めて当社として何ができるかの検討を始めました。そこで現地の自治体やNPOなどとつながり、いくつかの取り組みに参加しましたが、どこでも聞かれるのはいつも人材の話だったんですね。アサヒグループも「企業は人なり」という風土があるので、ならば人材派遣で貢献ができないかと考えていました。そこに、以前から交流のあった宮城復興局の担当者から人材派遣の取り組みのお話をいただき、人材派遣につながっていきました。

門永 人材派遣といった点では、2008年からアサヒグループでは社員を原則1年間外部の企業様に派遣する「社外武者修行」という制度を設けています。社内だけではなく外部の多様な環境に触れ成長してもらうことを目的に、運輸業界や自動車業界など様々な企業に派遣しています。この考えも、今回つながっていますね。

派遣が決定してからの動きはどうだったのでしょうか。

門永 各地で個別の課題が増える中、それぞれのニーズに応えられることをやろうというのが私たちの考えだったので、人事としても人材派遣は良い支援策だと考えていました。ただ、派遣期間が2年と長く、業務内容もこれから作り上げていくような段階だったので、強い意欲と情熱を持って取り組める人でないと難しいだろうと感じました。そのため、松沼にも作業に加わってもらいながら公募を行うことにしました。

人事とCSRの距離が近いのが素晴らしいですね。公募後の選考について教えてください。

アサヒビール株式会社 人事部 担当課長 門永淳 様

松沼 現地で求められることが幅広かったため、業務内容は特に絞らない形で募りました。最初は「○○な人、求む!」のような文章を書いたのですが、熱い気持ちだけでなく、冷静な判断も必要だと考えたので、情熱は抑えて書きましたね。

門永 現地では自ら課題を発見し解決する姿勢が求められるので、あえて業務内容を幅広く記載しました。昨年2月上旬から2週間の公募で、約10名の応募がありました。全員と面談しましたが、東北出身者に限らず、全員が自分にできることがあればやりたいという強い思いを持っていましたね。また、通常の公募だとスキルアップを目的とした応募も多いのですが、今回は全くなかったのも特徴的です。

面談では、意欲の強さはもちろん、コーディネート力も重視しました。業務では自治体だけでなく企業や住民の方々など、多様な方とのコラボレーションの中で明日への道筋をつけることになると思ったからです。

派遣が決定したアサヒビール㈱中国統括本部営業企画部の伝田潤一は販促のチームリーダーで、昨年、アサヒグループのありたい姿を考える全社横断プロジェクトのメンバーでもありました。そのプロジェクトの中でも、社会的な課題を解決し、より良い社会作りに貢献することで、企業としても成長していくことがテーマになっていたのですが、今回の公募を聞くと使命感を感じて、いてもたってもいられなくなったそうです。

また、後任がなかなか見つからない中でも伝田を送り出してくれたアサヒビール㈱中国統括本部には感謝しています。プロジェクトの趣旨を理解し、伝田の意思を尊重してくれました。

派遣からまもなく1年になります。
人事としてはどういった期待をしていますか?

門永 イノベーションやグループシナジーを実現するためには、多様な価値観をまとめて新たなものを生み出すことが重要になります。いま伝田は、企業の枠を超えて、住民や行政、NPOなども含めたさまざまな関係者の狭間で業務を行っています。これは、今後企業に求められる能力に間違いなくつながっていくものだと思います。今回の仕事は伝田本人にとっても生きるでしょうし、会社にも還元されると期待しています。

松沼 会社としては、定期的に訪問して協働を続けています。伝田は勤務先でリーダーシップを発揮しているようで、非常に手応えを感じています。

今後の見通しを教えてください。

門永 伝田はもう1年、引き続き今の調子で頑張ってもらおうと思います。他の社員の派遣も、現地の状況を見つつ、ニーズが見えてくればその都度検討する形で継続していこうと考えています。

(取材日:2014年1月17日)

企業の声一覧をみる>>

事業主体

日本財団

協力団体

RCF復興支援チーム

ETIC.

HUG